静かなホームサーバー
(その3: Windowsマシンの電源換装など)

2003-7-17開設 2004-6-12改訂

夏を迎えてファン交換

冬はファンなしで無事過ごせましたが、真夏を過ごせるとは思えません。それはまさにこの記事の冒頭近くで感じていたことです。それで、直径40ミリのファンを取り付けました。もちろん、CPUに風が当たるようにしました。

ADDA社製ハイプロベアリング使用、薄静音となっています。薄静音なんて聞いたことがありません(それくらい小さい音ということか?!)それにハイプロベアリングというのも初耳です。パナフローに似せたのでしょうか?Webで検索すると、確かにADDA社特許、ハイプロベアリングという言葉がみつかります。騒音レベル17.5dB、回転数3800rpm、0.06A、寿命5万時間となっています。石丸電気で1180円でした。取り付けてみましたが、ベアリングの効果は静音化というより長寿命性で利いてくるでしょう。というのは、音は、回転の摩擦音よりも、風切り音、それも筐体の空間と振動し合う音が大部分です。ファンは、空中で裸で回すと静かですが、ケースに取り付けると音が高まり、蓋をして空間を閉鎖するとさらに高まります。とにかく、ケース付属のファンは数ヶ月で昇天してしまいましたから、今度は、ぜひとも5万時間=5年間もってほしいものです。

となりのWindows機がうるさい

悲しいことにLinuxのサーバーだけでは生きていけません。それについてはいずれまた語るとして、Windowsマシンも静かに使いたいものです。CPUファンと電源のファンが主な騒音源です。ケースのファンは、ずっと止めたままです。CPUファンは、口径の大きいファンに抵抗を入れてゆっくり回すものに交換し、十分に静かになりました。うるさいのは電源です。

KEIANのかっこいい、白いケースを使っています(2002年の春?)。ケース付属の電源(Channel Well Technology, CWT ATX-300)は、使えませんでした。空調の電源が入ると瞬時停電を起こすらしく、Windowsがrebootしてしまいます。しょうがないので、Freeway のQuiet and Cool 電源、250Wに付け替えました。特にこれを選んだ理由はありません。5000円くらいで安売りしていたので予備にと思って買っておいたものです。大きな部品を使っているので余裕があり安定であると宣伝されています。確かに、瞬時停電問題は解決しました。しかし、特に静かなわけではありません。

雑誌に宣伝と紹介記事が出ていたので、HECの電源大師Dual Fan 375Wに換装してみました。金枠が二つ、ファンが二つの見た目かっこいい電源です。瞬時停電もなく、安定です。電源を入れた直後は静かでした。負荷(熱?)に応じてファンの回転数を制御しているので、マシンが冷えている間は当然静かなのです。しかし、それは15分くらいのこと。それ以後は、ファンが元気良く回るので、Freeway Quiet and Cool よりうるさい。この制御は、電源自体の自律制御ではなく、マザーボードがやっていますから、電源の温度ではなくCPUの温度に応じて回転数が上がってしまいます。もう、ゴワァーっと、とてもうるさい。うるさいことを再確認したのは私だけではありません。そのおかげでこまめにPCの電源を切るようになった、という利点はあるかもしれません。宣伝もASCIIなどパソコン雑誌の紹介記事も信用ならないと言うことがよくわかりました(たとえばこんな記事です)。静かだ、とは書いてないんですけどね。これは静かになりそうだと期待を抱かせる、なんてことしか書いてないのを信じた私が悪いのかもしれません。

こりゃ静かだわ!

その後、識者に聞くと、TORICA(東京理化販売(株))のSuper Seiが静かだということです。チャンスがあったので職場でその音を聞いてみました。オフィスはそもそもうるさいので、なかなか比較しにくいのですが、周りのマシンに比べても明らかに静かな感じがします。それで、TORICAのホームページを調べると、Sei Plusという新機種が出ているのがわかりました(2003年7月)。静音の他に、serial-ATA用の電源ケーブルが2本あること、ケースファンの回転数制御するラインが出ていること、ファンが2重系になっている、シリアルATAの電原付などの特徴があります。Faithの通信販売で購入しました。送料等入れて10,500円ほど。

結果、大満足の静かさです。ファンはとてもゆっくり回っている感じです。電源の効率がよいのか、高温に耐えられる部品を使っているのか、風量は少ないですが、吐き出される空気はけっこう高温です。周囲の温度があがればファンの回転数も上がるのでしょう。このまま夏を乗り切れればよいのですが。

と思っていたら、完全ファンレスの電源も発売になったようです。サイレントマックス社ProSilence Fanless シリーズです。ただ、お値段が2万円以上で高いですね。

2004年5月の新製品 岡谷の音無しぃ

家内の使っているWindowsマシンもうるさくなってきたようです。これまで培った静穏マシン技術を駆使して静かにしてやるか、などと言いつつ、秋葉原に行ってスーパー静を捜したのですが見つかりません。代わりに目に付いたのが岡谷エレクトロニクスの「音無しぃ」という製品です。2004年5月に出たばかりの新製品のようです。

「これは本当に静かかも」、と思わせる点が3点あります。

  1. ファンの直径が14cmと大きいこと--ゆっくり回せます
  2. ファンがマザーボード側にある--外から見るとファンレスみたい
  3. ファンの速度を変えるスイッチがある

付けてみると確かに静かですね。ファンの速度は、マニュアルでは、H-M-Lの3種類、プラスオートマティックのポジションがあります。6月時点では、オートにしておくとLと同じくらいの回転速度です。

だけど、家内のマシンがうるさいのは、電源ファンではなく、CPUのファンでした。もう3年はたつので、ベアリングがつぶれてきたようです。

ディスクを2.5から3.5インチに交換