タイヤは自転車の一番の消耗品です。F-50に乗り始めて6ヶ月、 2000キロくらいで一回目のタイヤ交換をしました。(2005年11月現在では3回目)。 だいぶすり減っています。 それに、表面に細かい傷が増えます。傷がだんだん深くなります。 タイヤというのは、何キロくらい使えるのでしょうか。 忌野清志郎の高級自転車で有名になったつくば市のマツナガさんで聞くと、 首をかしげながら後輪は最低でも2000キロはもつ、 前輪はその倍以上、というような答えでした。 Webであちこち見ると、5000キロ、6000キロ、7000キロなんて人も多いようです。 自転車探検!によると、3000キロ以上と言うことです。 山道が多いと、トルクをかけて上り、ブレーキをかけて下りるので、タイヤ寿命はさらに短くなります。私の場合は、後輪は2000キロくらいで限界で、パンクが頻発するようになります。前輪はもっと持ちますが、3000キロくらいまで。2000kmで、前後輪を入れ替えると、あと5-600km走って前後の寿命が尽きます。
ピンぼけで恐縮ですが、丸いはずのタイヤの断面ですが、平らになってきています。 ところで、英語でflat tireとは何のことかご存じか?パンクのことです。1991年にアメリカ生活を始めてすぐに買った中古自動車がパンクし、修理工場でpunctureというのは通じたようですが、flat tireか、と聞かれて、いやそうじゃない、別に平らじゃない、とやっちゃって恥かきましたよ。 |
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こんな傷もあります。これ以上進むと、裏側まで断裂してパンクは必至。 | |
この傷は、飛び出たマンホールに斜めに乗り上げたときにできたものです。最初、表面が削れて薄くなったのですが、使っていくうちに次第に周囲がすり減り、段差が目立たなくなりました。しかし、やはりこの部分は薄くなっていて、灰色の奥の黒い生地が見えかかっています。 |
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IRC Formula Pro Tubeless RBCC 700x23c スリックタイヤには、摩耗を表示するマーク(小穴)がついている。この穴が見えなくなるまでは使えると言うこと。 前輪に付けて、8箇月ほど、距離2800km 、獲得高度15kmほど走ったところ。まだマークは見えており、少なくともあと数百kmは使えそう。 細かいつぶつぶは、RBCCの特徴で、漉き込まれている米ぬか粉が抜けて小さな凹凸が出来る。これでグリップや排水が多少良くなるのだとの触れ込み。2015年3月撮影。 |
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後輪に使っている、IRC Roadlite tubeless 700x25 上のRBCC 700x23 より太く、若干安いので、減りの激しい後輪に好適か? 使用して半年ほど、、距離1850kmほどか。あと数百kmの寿命と思われる。多少、すり減って平らになってきているのがおわかりか? 私の場合、記事に書いたように、この摩耗マークが消える前に、どこか傷ついてパンクしやすくなるか、本当にパンクする。特にチューブレスでは、チューブでごまかせない。それがいやだから早めに替えることになる。 |
1999年に自転車通勤を始めて、半年ほどで一回パンクしました。段差に乗り上げてリム打ちでした。自業自得。その後は、2005年までパンクの記憶がありません。ところが、2005年4月から、なぜかパンクの嵐。ひどい日は一日3回、さらに次の日もパンク、ということがありました。
一番納得できる(?)パンクは、やはり釘のようなモノを踏むケース。車道では、あまり端を走らないようにしている。歩道でも、割れたガラス瓶の破片が飛び散っていることがあり、あえなくパンク。タイヤが古くなると、接地面が薄くなるから突き刺さりやすくなる。ブレーキでも傷む。チューブも古くなるとだめ。自動車のタイヤに比べると、ロードバイクのタイヤは、薄く軽く作ってあるので、極めて脆弱。
パンク修理のやり方は、すでにあちこちに出ていますが、自分なりにコツをまとめてここに書いておきます。私自身は、その後、サイクリング用の自転車はチューブレスに替えたので、パンク修理は、もっぱら通勤用自転車が対象になりました。ところで、自転車屋さん(Giant系)が、自転車の安全な乗り方講習会などやってもなかなか人は集まらないが、パンク修理講習会には、たくさんの人が集まると言っていました。特に初心者は、パンク修理に自信が持てないと、なかなか遠くまで一人ではいけないものです。
宣伝を見ると、グリップを良くするためにいろいろ工夫されているようです。グリップが問題になるのは、後輪の駆動力の伝達、前輪のブレーキ、そしてコーナリングでしょう。ママチャリのタイヤや、自動車のタイヤには、トレッドに溝が刻んであって、いかにもグリップしそうに見えますが、ロード用の自転車タイヤはほとんどがスリックで、溝がありません。溝は、雨の排水をよくするためで、乾いた路面ではグリップを良くする意味がありません。いや、むしろ、乾いた路面では溝は逆効果、つるつるのスリックが最もグリップがよい。ゴムの摩擦は、ちょっと特殊なのです。
このグリップの善し悪しというのはなかなかわかりません。グリップがよければ、当然転がり抵抗が増えるだろうと推測します。表面が餅のようにねっとりしていれば、グリップしますが抵抗は大きいのは当然でしょう。金属のように固ければ転がり抵抗は小さいでしょうが、グリップしないでしょう。固さという意味では、空気圧も関係します。8気圧以上入れると、接地面積が減って、グリップが悪くなりそうです。
このあたりの状況は、静かな道路を時速30キロくらいで走りながら、タイヤと路面から聞こえてくる音に耳をすますとよくわかります。音が小さい方が転がり抵抗が小さい。転がり抵抗というのは、タイヤをかきまぜて無駄になるエネルギーですから、それはタイヤを振動させるでしょう。空気圧を高くすると、音は小さくなります。乾いた滑らかな路面なら小さい音ですが、湿っていたり、ごつごつした路面では大きな音になります。PanaのExtreamの表面がかさかさになり、ひび割れてきたのでIRC Red Stormに交換したところ、音が小さくなりました。前者のひびが路面に押しつけられると、ひびの幅や深さが大きくなったり小さくなったり、振動します。タイヤ表面の剛性が下がったと言えます。また、スリックタイヤなのに、溝がついたタイヤのようになったとも考えられます。とにかく、ひびが入ったタイヤは、性能が悪くなっています。
自動車ですが、我が家のクルマのロードノイズが大きくなってきたので、タイヤを交換したことがあります。いろいろと探して、最もノイズの小さそうで、静粛性を売り物にしているミシュランの何とか言うタイヤにしました。確かに騒音は小さくなりましたが、グリップが悪くなったことがはっきりわかりました。すり減って、つるつるになったタイヤの方が、乾燥路面ではグリップがよいのです。溝は、雨のためだけです。やはり、グリップと音、すなわち転がり抵抗はトレードオフの関係にあるようです。
まず、気圧の単位について。PSIとか、Barとか、気圧とかkg/平方センチとかが出てきます。barとは気圧のこと、1kg/平方センチは、だいたい1気圧です。PSIというのは、米国およびイギリスでよく使う単位で、pound per square inchiのことです。50PSI=50*0.45kg/2.54*2.54cm=3.5kg/cm2=約3.5気圧になります。PSIの値に0.07をかけると気圧と覚えましょう。
ママチャリのタイヤは、空気入れで数回ポンプしては、タイヤをつまんだり押したりして、こんなもんかなー、という圧力にしていました。今、改めてタイヤの表示を見ると、40-65PSIとか、3気圧となっています。ロード用のスリックタイヤは、6-10気圧くらいですから、2倍以上です。乗用車のラジアルタイヤなどは、たったの2気圧ですね。
空気圧を高くすると、タイヤが固くなります。力をかけても変形が少なくなる=剛性が上がる。そうすれば、転がり抵抗は減少します。高速で疾駆するには空気圧を高くする方が有利です。しかし、剛性の上昇は、接地面積の減少と合わせてグリップの低下につながります。空気圧を上げると、車体がぽんぽんと跳ねる感じになり、落ち着いて地面と接触してくれないわけです。また、タイヤでの振動吸収が減り、振動が伝わりやすくなりますから乗り心地も悪くなります。どちらを取るかと言われれば、私は抵抗の減少を優先して、空気圧を高くする方を選びます。
チューブラー、クリンチャの2様式も、空気圧を避けては語れないでしょう。一昔前は、チューブラー全盛であったと聞きます。そのころの本を見ると、チューブラータイヤの空気圧は、8気圧くらいであったようです。チューブラーは中のチューブの形を真円に近くでき、リムの内側との干渉が少ないので、高圧にしやすかった。最近は、パンク修理が難しいこと、パンクに備えてチューブだけでなくタイヤまで携行する必要性のため、チューブラーからクリンチャに比重が移っています。宣伝文句は、「最近のクリンチャは性能が向上し、チューブラーと遜色ありません」という微妙なモノです。要するに、クリンチャでも空気圧を8気圧にできるようになった、ということだと解釈しています。ケブラーなどの新素材の開発が効果を発揮したのでしょう。クリンチャでも10気圧入れられる製品もあります。ならば、昔のようにチューブラーに固執する必要はありませんね。ところが、それならそれで、チューブラーの方はさらに高圧、15気圧くらいまで入れられるようになりました。その方が効率はよいのだが、グリップや乗り心地も重要なので、10気圧くらいで我慢する、そうすればクリンチャもチューブラーも同じだよ、という結論なのだと思います。
チューブレスはどうでしょうか。クリンチャのチューブで問題になった、リムの形がでこぼこしていることからは解放されます。だから、高い空気圧を入れられるのですが、7.5気圧以上入れることも少ないでしょう。チューブレスの利点の一つが、乗り心地でもあるからです。チューブとの摩擦がないので、しなやかになり、乗り心地が良いのだと言います。タイヤ内の空間容積が多少広がったので、タイヤの剛性や設置面積はそのままに、乗り心地を向上させられることもあるでしょう。
FCR-1についていて、始めて知ったスリックの味。全然パンクしませんでした。F-50がパンクするようになったので、昔を思い出して、同じタイヤにしました。RBCが新しいみたい。RBCというのはrice bran ceramics、米ぬかセラミクスのことらしいですが、その細かい粒がコンパウンドに混じっていて、ざらざらする上にゴムが減ると粒が抜けて細かい穴が開き、グリップを保つと言うことになっている。確かに表面は、ざらざらしているようでもあり、しっとりしているようでもある。ロードノイズは小さい。
Giant CS3200を子供に譲るときに、タイヤをこれに履き替えてあげました。このクロスバイクは、タイヤ幅35が標準なのですが、32とちょっと細くして、通学が楽になるようにという親心です。ところが、これが、パンクしまくり。息子は、子供の頃からいわゆる戦車乗りで、どんな段差にも突っ込んでいくので、そういうことはしないようにと言うのですが、またしてもパンクで、親が呼び出される始末。タイヤをはずしてよく調べると、スチールのビードワイヤが、袋から飛び出てチューブを傷つけていました。これは明らかに不良品。私のパナソニックへの信頼は地に落ちました。ワイヤを袋に押し込んでパッチを貼ったら大丈夫になりました。
上記、Paceraでのパンクがあまり連続するので、えーいこれでも食らえ、と注文したのがツーキニスト。幅35ですが、他の35のタイヤよりボリュームがあります。タイヤも固い感じ。6気圧くらいまで入ります。すごく頑丈な感じになりますし、実際パンク知らずです。ちょっと重いかな。28にしとけばよかった。
FCR-1の最初のタイヤ(Red Storm)が減ってきたので交換したのがこのタイヤ。25サイズのタイヤってあんまりないのですよ。けっこう高級な(高い)タイヤで、軽いのですが、表面には溝があって、スリックというわけではない。このトレッドのパターンというのが、ひび割れしてくる。初めは空気圧が高すぎるのかと思いましたが、そういうわけではなく、トレッドのパターンの切れ目に沿って亀裂が入るのです。これはひどい。1000キロも走らずに交換しました。
Continental Grand Prix 3000から履き替えたのがこのタイヤです。安いのですが、丈夫で、ひび割れもなく、なかなかよいコストパフォーマンスと思います。スリックではありません。これくらいのパターンがついていた方が、タイヤの摩耗度がわかりやすい。街中を走るクロスバイク、フラットバーロードにちょうどよいと思う。
Felt F50に付属のタイヤです。8-bar まで。最初の写真はこれです。薄くなってきたところでブレーキをかけたらすべってチューブがむきだしになりパンク。2000キロが寿命。
8-barまで。Hutchinsonと同じような印象。タイヤの横が裂けてパンクした。色がきれいで使用者は多いが、8気圧までしか入らないし、高いし、薄っぺらい感じだし、あまり良い印象ではない。
10.5barまで。初めはグリップがよさそうに思えたが、1500キロくらいで表面にひびが入り始め、かさかさになる。ロードノイズも大きくなり、転がり抵抗の増加を感じさせる。
8気圧まで。しっとりした表面で、グリップがよさそう。減りは速いかも。替えたその日に釘を踏んで不運のパンク。高いよね。
Bianchi Passoに付属。肉が厚くて、ソフトで丈夫そう。28に替えたい。段差を突っ走る通勤にも向いていると思う。
太めのタイヤでうっすらと溝がある。しっとりして丈夫そうな感じ。色がいろいろあるのもうれしい。ちょっと重いが、4500kmほど走って、未だパンクの経験なし。溝のせいか、音が大きめ。
自転車用にもラジアルタイヤができたのかと思って使ってみた。薄っぺらでひ弱、あまり持ちそうにない。実際、速く減る。1500kmくらいまでか。しかし、軽量化したと言うことでもあろう。
サイドには溝あり。まだ1500kmくらいだがパンクなし、まだ1000kmくらいは行けそう。。グリップも良さそう。いいんじゃないかな。
クリンチャ用ホイールに取り付けられるチューブラータイヤです。10気圧まで入れられるのが魅力ですが、チューブがない分軽いかというとむしろ重いし、グリップもよくありません。パンク修理もほぼ不可能で長距離に出かけるには不安。もう使わないと思います。
結局、ロード用に良いと思われるタイヤは、IRC Red Storm RBCと、Vittoria Open Corsa CXです。前者は、25幅がうれしい。23では、荒れた峠道などでは、どうしてもパンクしやすいのです。(体重が重すぎるという説もあり)。Schwalbeもコストパフォーマンスがよろしい。
通勤用には、Pacera TGやツーキニストの28幅、Maxxis Detonator、Vittoria Randonneurがよろしいでしょう。25-32幅ですね。
チューブは、R-Airはよろしくないです。空気の抜けが多いみたい。それに、なぞのバーストを2回も経験しました。どこか薄いところがあるのか、品質管理がよろしくないのか。。。普通のブチルチューブの方が安心でしょう。
2011年にチタンフレームのロードバイクを新調、ホイルをチューブレスが付けられるタイプにした。一発目はクリンチャで、Bridgeston Extenza 25。これはとてもよかった。丈夫で、グリップもよく、転がり抵抗も少なかった。チューブレスは、乗り心地が良いとの評を聞いたので、2本目はチューブレスにしてみた。選択肢はあまりなくて、Hutchinson Atomを買うが、一本8000円ほどと高い。チューブがない分、安く上がるというわけでもない。
チューブレスの問題は、リムへの装着が難しいことと、付けられても空気漏れを起こしやすいこと。私は、見事に両方にはまった。リムへの装着には、とにかく馬鹿力が必要で、腕の筋肉もそうだが、手のひらや親指の皮膚が猛烈に痛くなる。しかし、今(2014年4月)思うに、石鹸水の付け方が不十分だったのだ。手だけで装着することが推奨されているが、タイヤレバーを使ってしまった。それでも簡単ではなかった。専用のタイヤレバーが必要。それで、付けてみると、空気が漏れる。リムとの接触面から漏れるのではなく、タイヤの側壁から漏れる。その様子はこちらの写真とビデオでご覧あれ。それで、このタイヤは不良品であるとして、返品した。交換してもらった品も同じように空気が漏れ、それでも一本目よりは少ないからと2回ほど使ったが、パンクしておしまい。
Hutchinson Atomは具合悪そうなので、IRCウルトラライトを試してみる。これは、装着がすごく簡単。するっと入った。空気漏れは、Atomのように露骨ではないが、漏れる。一週間ほっておくと、7barから5bar位に落ちる。パンク修理材を注入しておくとかなり漏れが減る。それでも、乗り心地がよくなるのは実感できた。ウルトラライトは、2200kmほどで交換して、今は、IRC Roadlite Tubeless 700x23 redに乗っている。Atomやウルトラライトよりずいぶん安く、良いタイヤだと思う。
道中、パンクしたらどうするのか? 実は、2回ほどチューブレスのパンクを経験しました。一回は、徐々に空気が抜けているのがわかったので、自転車屋に駆け込んで、空気を足し、家に帰り着いた。結局、空気が抜けても15kmほどは、何とか持たせられた。もう一回は、自転車を止めて休んでいたら、後輪から空気の抜ける音がする。ええっ! と思っている間に、空気が抜ける音が止まる。タイヤを押してみるが、うーん、何も変わっていないようだ。はてなと思って、とにかく家まで25kmほど、無事に走ってオシマイ。次の日、タイヤを見ると、空気が抜けている。タイヤ内に入れてあった、パンク防止シーラントが、たいへんうまく機能したらしく、パンク穴を埋めた。その上、外に、かなり漏れだしていました。
結局、チューブレスのパンクは、大事にいたらないということがよくわかり、安心しました。その分、帰ってから、あるいは出発の前の点検が大切です。旅先で、チューブレスタイヤの付け外しをすることは、悪夢です。パンク修理道具は、CO2ボンベを2-3本持つことですね。