静かなホームサーバー 

(その10: 速くなったIntel-ATOMをSSDで使う)

2010-10

SSDは速い

Intelのcore-i5, i7 シリーズは、コアが2-6個、i7は、hyper threadもあるので、その倍のスレッドが並行に走る。メモリバンド幅も広くなった。i7では、256ビットのDDR3が3チャネル。i5でも、100GIPS近い性能が出るようだ。電力は、75-90Wとかになるが、周波数はダイナミックに変わるので、負荷が小さいときは、20Wくらいじゃないだろうか。何か計算を始めると、猛然とファンが回り出す。一方で、ATOMは、2コア4スレッド、たかだか数GIPSだが、サーバーには十分。32nmスケールとはすごいね。

もうだめだと言われながら、Mooreの法則は維持され、CPUはコアを増やして速くなるし、メモリもDDR3-1066なんて高性能になっているが、機械的運動を伴うハードディスクは、容量こそ徐々に増やしているが、速度はCPUと差を広げてしまっている。SATAも6Gbpsなどに高速化されているが、インタフェースの速度より、回転待ちやシークタイムが問題である。記録密度が上がれば、転送速度は上がるが、ヘッドを動かす時間が支配的になる。

そこで出てきたのが、半導体メモリを使ったSSD (solid state disk) である。2007年くらいから、SDメモリをディスク代わりに使う方法が流行りだした。フラッシュメモリをアレイにして使うSSDは、それよりさらに10倍くらい速く、200-400MB/sに達する。機械運動がないから、消費電力も少ない。特に、うちのサーバーのように暇なマシンではお得。セル当たりの寿命は1000回くらいと言われるが、セクタの置き換えを自動でやるので、ディスクと遜色ないらしい。ここでも、うちのサーバーのように暇なマシンでは問題にならないだろう。

2008年に買ったノートPC(Vaio)で初めてSSDを使って、快適さに魅了された。ただ、当時は、容量が40GBくらいしかなくて、心細かった。2010年には256GBくらいになって、心配がなくなった。デスクトップにも128GBのSSDを入れている。こちらは、写真や動画はファイルサーバーに入れているので、容量はこれで十分。アプリの起動が速くなるくらいの御利益しかないが、それでも気持ちがよい。

ハードウェア

CPUは、Atom-230だったが、これはそのままにして、CPUもマザーボードも、2007年に調達したものを再使用、Pentium-M、マザボは、MSI製のマイクロATX。SSDは、Intelの128GB。ファイルサーバは、別途あるので、Webサーバ用にはこれで十分。

Ubuntu Linux

Linuxのディストリビューションは、いろいろ増えて、わからなくなってきた。デスクトップ用では、Ubuntuがシェアを伸ばしている。Windowsに似たデスクトップになったのが受けているのだろうか。Debianが元になっているらしい。Fedoraは、もう流行らない。サイズも大きくなっているが、ハードディスクが1TBもあるから問題にならない。updateが簡単にできるのはよいが、頻繁にupdateされるので追いかけるのは大変。大きなupdateでは、また温度計測ができなくなったりする。picoのドライバをmakeし直す。

電力消費

ディスクは、数Wの消費電力だが、SSDは、1W以下なので、数Wの節約。回転音がなくなったかというと、ファンが残るのはしょうがない。


toshihiro matsui