Cyclocrossを買うぞ! Bianchi Lupo (2009-2010)
空色のオオカミ


Aug-2010

Penguin!! 松井俊浩

Cyclocross車

通勤にGiantFCR-1あるいはBianchi Passoを使っていましたが、ロードレーサーに慣れると、やはりドロップハンドルが欲しくなる。街中をがりがりと乗りまわせてなおかつスピードの出る自転車、ということでCyclocrossに目を付けました。ロードレーサ−のようなかっこうをしていて、タイヤが太く、ギアも低く、頑丈そうな乗り物です。マウンテンバイクのハンドルをドロハンにしたものとも言えるでしょう。実際、シクロクロスのレースというのもあって、悪路をドロハン車が走り回り、障害(段差)は、ライダーが自転車を担いで走るという過酷なレースです。

もう一つ、今度はクロモリ(鉄)フレームにしてみたいとも考えました。今持っている3台(Felt F50-2004, Giant FCR-1-2002、Bianchi Passo-2005)は、いずれもアルミフレームです。アルミフレームは堅いというのが定説になっていて、それだから、この3台も、FCRはフロントフォークがカーボン、F50は、フロントフォークとシートステイがカーボン、Passoは、フロントにサスペンションを入れる、というように柔軟性を気にしているようです。ところが、スティールフレームなら柔らかくてロングライド向き、というのはいろんな記事に書かれています。試してみましょう。

Bianchi Lupo

いっそのことフレームから組み立てようかとも思いました。高級自転車は欲しいと思っているのです。ところが、高額な自転車は、盗難が心配ですから、通勤などちょい乗りには使いにくい。先日も、駅前の駐輪場で、Passoの前輪を盗まれたばかりです。普段使い用は、万が一盗まれてもショックを受けない程度にしておきたい。幸い、Cyclocross自転車というのは、ロードレーサーなどと違って、そんな高級車はありません。何せ泥まみれになりますから。

GIOS、Louis Garneau、またクロモリが得意だというJamisなども調べましたが、結局、Bianchi Lupoに決めました。Cyclocrossというよりは、ツーリング車なのかもしれません。サイズは520、バイシクルcomの2009年モデルの方が良いというアドバイスに従いました。2010年モデルは、ブレーキがタコなのと、ハンドルバーが太すぎて、補助ブレーキが用をなさないらしいです。

コンポは、Tiagra、前ギアが3枚、後ろは13-25の9速。使い道の少ない12Tではなく、13Tが最小ギアというのが良心(老人へのいたわり?)を感じる。しかし、これでCyclocrossのレースに出ると言うことは、あり得ないだろう。あくまでオンロード用で、雨が降っても安心、程度のことだ。それに12.3Kgというのは、重すぎる。私も、これまで軽い自転車へのこだわりはあったが、おなかの脂肪で、2キロくらいはすぐに変わるのだし、レースで競うわけでもない。財布が細るのも困るので、Lupoに決定!

LUPO
FRAME Cr-Mo Frame
FORK Cr-Mo Fork 1-1/8"
HEAD SET VP VP-A77C 1-1/8"
SHIFTER Shimano Tiagra
REAR DERAILLEUR Shimano Tiagra
front derailleur Shimano Tiagra 28.6mm
crankset Shimano Tiagra 50/39/30T
BB Included in Crank Set
chain KMC Z9000
sprocket Shimano 13/25T 9speed
BRAKES TEKTRO EURO X-G(ロットにより違うブレーキが付いています)
BRAKE LEVER Included in Shifter
WHEELS
REAR HUB Shimano Tiagra  32H
FRONT HUB Shimano Tiagra 32H
RIMS Jalco ATB-220
TIRES Vittoria Randonneur 700x32C
STEM JD ST-05
HANDLEBAR JD RA-09
GRIPS Velo VLT-004
SEATPOST Kalloy SP-248D 26.4mm
SADDLE Velo-1144G
PEDALS VP-519A

2009年モデルは、定価105,000円、2010年は、115,000で1万円値上がりしている上に、型遅れなので2009年は20%引きで、84,000円はお買い得。2010年8月半ばに注文して、10日ほどで届きました。大きな段ボール箱です。

フレーム

クロモリフレーム。ラグが使われていなくて、直接溶接されています。batted管なのかどうか、わかりません。

   
 チェレステ色です。サドルバッグやボトルケージ、ワイヤー錠などおそろいのceleste色にしたのですが、ちょっと色が違います。純正のバーテープだって違う色です(ハンドルの項参照)
520サイズですが、若干のスロープがついています。
 特有のceleste色が鮮烈です。Lupoって何でしょう?ルポルタージュ(報道記事)は、repoなどで全然違います。イタリア語で、オオカミのことだそうです。ワォー!そんなどう猛さは感じられませんね。(こぎ手がサルみたいだからね)
   
 フロントフォークの断面は真円で、楕円ではありません。しなりが大きくなるそうですが、横揺れには強いのでしょう。  チェインステイが、途中で絞られている。パイプが無残にへこまされているようにも見える。クランクが後ろに来たときに足のかかとが当たるのだろうか?FELTでは絞られていないのだが。。。
   
 だぼ穴は、前後共にあります。泥よけは付けられそうです。  

変速機

   
 ディレィラーは、前後ともシマノ・Tiagraです。ギアは、前が50-39-30、後ろが13-25で、大変使いやすいレンジです変速は、前を小さなギアに落とすときに若干もたつく他は、十分にスムーズ。まだチェーンが固いのか、前をアウターにすると、後ろ1−4速当たりでシャラシャラ雑音がする。  STIレバーも、シマノ・Tiagra。ギアのインジケータが付いているのはありがたい。
Tiagraは、初心者向けのせいか、ブラケットが上に盛り上がっている。インジケータを見やすくするには良いが、上から包み込むように握るのはやりにくい。
   
 ブレーキレバーを左右に振って、大きなギアに移す操作は、とてもスムーズですが、小さなレバーをはじいて操作する側は、意外と大きなストロークが必要、操作量が大きい感じです。前ギアを落とすにも、小レバーをずいぶん奥まで押し込む必要があります。  対照的に、これはFELT-F50のUltegraのストローク。Tiagraの1/3位ではあるまいか。

サドル

  くぼみもなく、いたって普通のサドルのようですが、肉は軟らかく、骨もよくしなるので、ショックを良く吸収してくれます。ちょっと重そうに見えます。 
表面がしっとりしているのはよいのですが、内股、おしりとの摩擦が大きく、ダンシングの後に腰を下ろす位置がずれやすいですね。もっと摩擦係数の小さい素材にしてほしい。

ハンドル

  幅が420ミリあります。
520のフレームなら、400ミリがちょうど良いのではないか?Cyclocrossは、ちょっと大きめになるのだろうか。ハンドルに、シフトワイヤが−沿わせてあり、その分、ふくらみがあります。ハンドルに埋め込んで欲しいところです。
 
   肩のところがフラットで、ブラケットが高い位置にある。

ホイール・タイヤ

ちょっと太め

タイヤ

  重そうなRIMです。ブレーキ面に円周に沿って溝が掘ってあるのが、cyclocrossらしいところでしょうか。
  Vittoria Randoneur 700x32 です。Passoもこれと同じのがついていました。5.5Barまで入れられます。溝がたくさんありますので、泥や水には強いのでしょうが、原則、自転車というのは晴れの日にしか乗りませんから、数日かけてツーリングに出かける人以外はスリックの方が適当に思います。実際、スリックに比べると、かなりグリップが劣ります。下り坂ではちょっとこわい。もっとも、Cyclocross車なのですから、泥道仕様は当然ですね。  
   ハブは、前後ともシマノのチャグラFH4500です。

ブレーキ

シクロクロスのブレーキは、太めのタイヤの交換を容易にするため、カンチレバーブレーキを使うというのが定説です。そして、このカンチブレーキというのは、効きがよくない。でもシクロクロスらしく残しておこう。

     
 ブレーキは、Avidのカンチレバーブレーキです 。あんまり効きませんが、困るほどではありません。    
     
 1週間目から、ときどき鳴くようになりました。  補助ブレーキがついています。ドロップハンドルに慣れていない人、あるいはハンドルバーの水平部分ばかり握る人には、便利かもしれませんが、私には不要でした。赤信号で、ブレーキをかけて待っているときは便利かもしれません。  

サドルバッグ

   純正品?を注文しました。色がそろっていてBianchiの銘が入っている他、有機EL照明を使ったハイテクなポジションライトが付いています。明るさは十分で、青く光ります。とてもかっこいいです。点滅がちょいと遅くないか。発光体は、有機ELなので薄く、場所を取りませんが、電源の単3電池2本は、バッグの内部、一番上にいて邪魔です。荷物の出し入れがしにくい。単4でいいじゃないか。

乗ってみると

ドロハンなのに、いやにアップライトな姿勢です。ハンドル位置が高い。フレームサイズは、身長で選ぶと520mmなのですが、足が短いので、サドルを標準より下げる格好になり、相対的にハンドル位置が上がってしまっているのかもしれません。目線が高くなる分、自転車が大きいように感じます。

  ハンドルの取り付け位置を10ミリほど下げました。ステムを上下反対にしても良いくらいですが、ロードレーサ並みの戦闘モード姿勢では、通勤には使いにくかろうと、この位置でよしとします。

気づいた点をいくつか。

  1. 最初に乗ってみて、すぐに乗り味が柔らかいことに気がつきました。柔らかいというのは、小さな段差、ギャップの衝撃を感じないと言うことで、腰を下ろしたまま、どんどんこいでいけます。だから、街中では最強・最速かも。乗り味が柔らかいのは、クロモリフレームのせいもありますが、タイヤが太い、ホイールが太いことが一番影響しているのだろうと推測します。
  2. 車重があるので、どっしりした感じがします。
  3. ブレーキは、多少甘いですが、十分です。
  4. とても気に入りました。乗ってて楽しくなる自転車です。FELTを乗る機会が減ってしまいそうです。


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