今借家で使っている電灯を持って行けばよい、などとたかをくくっていましたが大間違いでした。浴室やキッチンなど、作りつけになっていて持って行けない電灯がいっぱいある。全部で25個くらいを新たに購入することになりました。既存で持って行って使えるのは6-7個です。
電灯は、ナショナル、コイズミ、東芝などが大手です。コイズミは、住宅の間取り図を送ると明かりプランを作ってくれるサービスをしています。その説明を見ると、建物本体価格の4-5%以上を照明に費やせ、と言っています。2,500万円の家では、100万円以上ということです。冗談じゃない。つくばハウジングは、照明には60万円くらいかかるといいます。コネクト照明が、コイズミ、松下、東芝の照明器具を45%以上引きのインターネット販売をしています。おっとっと、TSS照明は、52%引き以上!安い!と思いますが、定価が高いだけのこと。この手の商品は、定価を高くしておいて、取り付け費込みで販売するのでしょう。その証拠に、取り付けのいらないスタンドは値引きが23%しかない。しかし、必ずしも高い電灯の取り付け費が高いわけでもあるまい。結局、インタネット購入を活用して、新たな照明器具のコストは、25万円くらいになりました。
部屋の照明は、大きく、シーリング、ペンダント、ブラケット、ダウンライトの4種類があります。外見は別にして、機能では蛍光灯か白熱灯か、蛍光灯の場合は、昼白色か電球色か、ワット数もパルックボールでは、12W、15W、22Wとあります。スイッチは、プル式、プルレス、リモコン、それとも人感センサー。ダウンライトの場合、取り付けの深さ。防滴型や虫除け付きなど、組み合わせはかなりの数になります。
今まで使っていて、そのまま持ち込む照明はほとんどがシーリングライトです。それに対して廊下、洗面所、ホール、リビングなどはダウンライトにしました。ダウンライトは、天井に埋め込まれるので、まぶしさが少なく、見た目がすっきりします。ただ、すっきりしすぎてオフィス的な感じもします。埋め込むための天井を切り取る作業が必要です。いかにも新築で、そのようにデザインした、という感じがします。シーリングやペンダントでは、後から適当な電灯を取って付けた感じがあります。ダウンライトは、光の広がりが悪いかと思いましたが、そうでもありません。
リビングは、ホームシアターにしたいと思っています。プロジェクタの光を遮らないように埋め込みタイプにします。2Fのホールの真ん中に、小屋裏に上がる階段が下りてくることになり、ホールの中央にシーリングを取り付けられなくなったので、ダウンライトにして分散させます。
明るさ、すなわちワット数が適当かどうか、迷います。蛍光灯は、最初は明るいですが、半年もたつとかなり光量が減退してきます。日本の家は、欧米に比べると明るすぎるように思います。アメリカとオーストラリアに住みましたが、彼らは家庭では蛍光灯をほとんど使いません。電気代が安いせいもあるでしょう(8円/KWhとか)。白熱灯を、それも間接照明で使いたがります。食卓の上には、300W分の白熱灯が使われていましたが、間接なので、とても暗かった記憶があります。リビングには、天井を照らす300-500Wの白熱灯を付けますが、全体は明るくならないのでスタンドも併用。でも、そうやってできる明暗が楽しいらしいとわかってきました。日本人は、どうも部屋全体を一様に明るくしようとします。間接照明にしても、部屋全体を柔らかい光で包むために間接が良いような解説があります。誤解されているようです。美しい照明空間を作るには、陰影を作ること、暗いところを作るのがポイントのようです。
ところで、アメリカでは、白熱灯電球がしょっちゅう切れるので困りました。エヂソンが京都の竹など使い、フィラメントの長寿命化に成功した話は有名ですが、それで止まってしまったのでしょうか。日本の電球の10分の1くらいの寿命しかありません。ちょっと衝撃を与えるとすぐに切れちゃう。またそれが取り付けにくい所にあるし。値段も安いですけどね。
コンセントは、8畳間に3箇所くらい付けます。一番たくさん必要なのはコンピュータの周り、AV機器の周りです。このごろは、しょせん壁のタップでは不足で、テーブルタップで口を増やすことになるので、数よりも場所をうまく選びます。タンスや本棚を置いて影にならないような場所です。幸い、うちはこれらの収納を壁に作りつけにしてあるので、部屋の中にはタンス類を置かなくてすみそうです。
家中、掃除機が届くよう、4メートルおきくらいにはコンセントを配置すべきです。掃除機の一般的な電源ケーブルの長さは、5メートルです。忘れやすいのは、階段でしょう。
忘れてならないのは、屋外のコンセント。庭の芝刈り、自動車の掃除や充電、バーベキューなど、屋外でも電気を使うことはあります。防水型の接栓があります。
コンセントなんてどこにでも付けられるのかと思っていましたが、壁の内側見ると、場所に制約があることがわかりました。配電盤は、たいてい一階の上の方、天井近くに取り付けられます。そこから各部屋への配線は、1階の天井裏、2階の床下を通します。ですから、1階だと、天井から栓を垂らしてコンセントを作ります。そのとき、窓があると電線を下に通せません。窓の横から下に垂らして、横に這わせようとしても、窓の下にも間柱があるので、左右には行けません。2階は、床からコンセント配線を立ち上げることになりますが、窓の方がコンセントより上になるので、たいていどこにでもコンセントを付けられます。
ケーブルテレビが普及し、屋根の上にTVアンテナを設置することは少なくなったのではないでしょうか。衛星TVが一時期はやりましたが、このごろはどうなんでしょう。そもそも、TVを見る機会が減りました。PCでインタネットにつないでいる時間の方がはるかに長い。TVらしきものを見るときは、映画を見るときでしょうか。野球中継など全く見ないし、バラエティものも飽きました。ニュースを見たいことはありますが、twitterの方が速いのではないか。
テレビのアンテナ線(ケーブルテレビ)はどこに付けるか。AV室には、付けるのでしょうが、そのほかにも寝室で見るかもしれない、パソコンにもつなぐかもしれない。文句が出ないよう、子供部屋にもアンテナ線を引くことにしました。そうすると、分配器が必要です。パナソニックのWCS5696という1-to-6の分波器を使うことにしました。5-6,000円です。10dBくらいの減衰がありますが、ケーブルTVは信号が強いので、大丈夫でしょう。
追記: 2011年7月、アナログTV放送は終了して、地上波デジタルに切り替わったようです。我が家は、2008年にケーブルテレビACCSの契約を切り、TVの視聴はやめました。インタネット経由の光TVは、見ています。
電話線は、ファックスを置く場所で決めます。1Fの書斎です。後はコードレス電話で伸ばせるので、2Fのホールにでも口を出せば十分ですが、念のため寝室にもつないでおきます。このごろでは、携帯電話ですませられるので、固定電話を家庭には敷設しない例も多いようです。
一応、NTTの回線のつもりで作っておきますが、実際は、次に述べるようにIP電話にします。
コンピュータ用のネットワークが必要です。今使っているADSLを移行しなければなりません。この際だから光にします。最近のネットワーク(FTTH)は、インタネット、電話、テレビ(というか映像チャネル)を全部まかなえる。IP電話はすごく安い。そもそも有線で電話することは減った。テレビは、地デジに移行することになっていて、大変動が起こりそう。これまで、電話、テレビ、ADSLの3種類の情報回線に対して、いろいろなお金を払わされています。NTTの電話代は安くなったとはいえ、基本料だけで1500円ほど。Plalaのパケコミネット800円。ケーブルテレビ3500円ほど。NHKの受信料。YahooBBのADSLに3150円。PlalaのIP電話に1000円ほど。全部で12,000円以上になります。これをKDDIの光プラスのような方式に置き換えれば、光ネットワークだけですべてすみ、10,000円ほど。電話番号が変わるのはがまんする。インターネットは10倍高速化。特に送り出しが速くなるから、ホームサーバー向き。映画も見られる。困るのは、地上波テレビが映らないことと、IP電話の信頼性というか通話品質が今一なこと(音声品質はNTT電話以上だが、ぷつぷつ切れるような先入観がある)。電話の債権はどうなるのだろう。
さて、ネットワークをつなぐのは、自転車置き場(サーバー室)のサーバー2台、また以下の10の部屋への11本です。
ネットワークの速度は、100Mbpsが常識的ですが、ネットワークケーブルには、category 5eを使い、1Gbpsに備えておきます。BFletsのWAN側速度は、最大100Mbpsと言っていますが、何世帯かで共有するので、せいぜい20Mbpsが実力のようです。IP電話ポートを持ったBfletsルータは、2005年製くらいで、進歩がなく、50Mbpsを上回ることはありません。したがって100Mbps以上の信号線を使うのは、in-houseのサーバーとの通信だけでしょう。そのLinuxサーバーも、100Mbpsのポートしかありません。
追記@2011年: Gbpsのネットワークスイッチは、8ポートでも数千円で、消費電力もポート当たり1W程度で、家庭でも簡単に使えるレベルになりました。Bフレッツルータは相変わらず進歩がなく、100Mbps以上の性能が出ることはありません。というわけで、2011年6月にホームLANを1Gbpsに切り替えました。。
ネットワーク、電話、ケーブルテレビの配線は、外部からすべて1F玄関脇の自転車置き場に引き込みます。ネットワークであれば、そこでBフレッツからIP電話信号線と、WAN信号線を得ます。電話信号は、単純に電話分配器で3つの信号に別けて、書斎、2F寝室、2Fホールに送ります。WANは、ルータに入れて、4本の100Mbps-LAN信号に増やします。その一本をさらにネットワークスイッチに入れて、その場のサーバーに2本、家中の11本の配線をつなぎます。ケーブルテレビも6本に別けて、AV室、2Fホール、寝室、子供部屋×2、和室につなぎます。
配電盤から各部屋への配線には、CD管を使った先行配線にします。CD管の太さは、後から何でも通せるように太めの22ミリにしましょう。
AV室では、プロジェクタとスピーカーへの配線も必要です。プロジェクタは、ビデオ用にはS端子とコンピュータのアナログVGAケーブルを壁に通します。リアスピーカー用にスピーカケーブルを通しておきます。
追記: 2006年当時は、先行きがはっきりしませんでしたが、その後、HDMIが広く普及するようになりました。HDビデオをデジタルで接続するには、最適なインタフェースでしょう。これを通さなかったことを後悔しています。